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レッカー搬送

バッテリーが上がって車が動かなくなった場合のレッカー搬送の流れ

車のバッテリーは消耗品であり、思いがけないタイミングで突然上がってしまうことがあります。
特に外出先でエンジンがかからなくなった場合には、自力での走行ができないためレッカー搬送が必要になります。
この記事では、バッテリーが上がってしまった際のレッカー搬送の流れや費用の目安、あわせて搬送以外に取るべき対応について整理して解説していきます。

レッカー搬送が必要になるケース

バッテリー上がりといっても、必ずしもレッカーが必要になるとは限りません。
ジャンピングと呼ばれる応急対応でエンジンが再始動できれば、そのまま修理工場や自宅まで運転できます。
しかし、近くに救援車がなくバッテリー交換やジャンピングができない場合、または電装系にトラブルがあり再始動できない場合には、レッカー搬送を依頼することが現実的な選択肢になります。
また、夜間や高速道路など安全確保が難しい場所でバッテリーが上がった場合には、早めに搬送サービスを呼ぶのが望ましい対応です。
その場しのぎの処置で再び停止してしまうと、事故や二次トラブルにつながる可能性があるため注意しましょう。

レッカー搬送を依頼する際の手順

実際にバッテリー上がりで走行不能になったときには、以下のような流れでレッカー搬送を依頼します。

周囲の安全を確保する

まずは、事故を防ぐために車をできる限り安全な位置に停車させ、ハザードランプを点灯します。 
停車後はエンジンを切り、サイドブレーキを確実にかけて車両が動かないようにすることも大切です。 
そのうえで、三角表示板や発炎筒を車両後方に設置し、後続車に異常を知らせましょう。 
高速道路や交通量の多い幹線道路では、車線上に立ち続けることは非常に危険です。 
可能であればガードレールの外や安全地帯に移動し、自分自身や同乗者の身の安全を最優先に確保する必要があります。 
特に夜間や雨天など視界が悪い状況では、反射材のついたベストを着用する、懐中電灯で合図を送るなどの工夫も有効です。 
さらに、高速道路上で停車を余儀なくされた場合は、必ず道路緊急ダイヤル「#9910」や警察に連絡し、迅速な支援を受けることを検討してください。 
周囲の安全とあわせて自分の身を守ることが、二次事故を防ぐ最大のポイントになります。 

保険会社やロードサービスなどへ連絡する

自動車保険に付帯しているロードサービスを利用できる場合、保険会社へ連絡するのが最もスムーズです。
契約内容によってはレッカー搬送が無料になることもあり、距離や費用の条件は事前に確認しておきましょう。
もし任意保険にロードサービスが付いていない場合は、JAFや民間のレッカー業者へ直接依頼します。
自動車保険に付帯しているロードサービスを利用できる場合、保険会社へ連絡するのが最もスムーズな方法です。
通常、保険会社へ連絡すると、保険会社と提携しているレッカー業者を保険会社が選定し、レッカー依頼が行われます。
ここで重要なのが、レッカー業者は「ユーザー自身で決めることができる」という点です。
保険会社に連絡する際、「指定のレッカー業者がある」旨を伝えれば、保険会社での選定ではなく、ユーザー自身で決めたレッカー業者を利用できます。
もちろん、自身で選定した保険対応のレッカー業者をご利用の場合も、保険が適用され自費負担は発生しません。
契約内容によってはレッカー搬送が無料になることもあり、距離や費用の条件は事前に確認しておきましょう。
もし任意保険にロードサービスが付いていない場合は、JAFや民間のレッカー業者へ直接依頼します。

搬送先を決める

レッカー搬送は単に車を動かすだけではなく、搬送先をどこにするかを決めておく必要があります。
整備工場・ディーラー・自宅などが候補となりますが、修理を前提とするなら整備工場や販売店へ直接搬送するのが効率的です。

レッカー搬送の費用相場

レッカー搬送の費用は、基本料金に加えて牽引距離や作業内容によって変動し、一般的な基本料金は1万円〜2万円程度で、距離に応じて1kmあたり500〜900円程度が加算されます。
さらに、夜間や休日の場合には割増料金が適用されることもあるため、計算に入れておくべきです。
バッテリー上がりの場合は大規模な作業は必要ないことが多いものの、車が狭い場所や危険な場所に停車している場合には別途作業料金が発生することがあります。
こうした費用を抑えるためには、自動車保険のロードサービスやJAF会員制度を活用するのが有効です。
一定距離までの無料搬送や割引サービスが適用される場合があり、事前に契約内容を確認しておくと安心です。

バッテリー上がり時にレッカー以外で取るべき対応

レッカー搬送を依頼する前に、状況によっては他の方法で解決できる可能性もあります。

ジャンピングスタートの利用

救援車やジャンプスターターがあれば、ジャンピングスタートでエンジンを始動できることがあります。
ただし、バッテリーの劣化が進んでいる場合や電装品に問題がある場合には、一時的に始動しても再び停止することがあるため注意が必要です。

バッテリー交換

応急対応ではなく根本的に解決したい場合には、その場でバッテリー交換を行う方法もあります。
ロードサービス業者や一部の整備工場では、現地でのバッテリー交換に対応しているところもあります。
ただし、車種やバッテリーの在庫状況によっては当日に交換できない場合もあるため、事前の確認が必要です。

まとめ

バッテリーが上がって車が動かなくなると慌ててしまいがちですが、まずは周囲の安全を確保することが最優先となり、その後はロードサービスや保険会社へ連絡を取って、必要に応じレッカー搬送を依頼する流れになるでしょう。
費用は基本料金と距離によって数万円程度かかるケースが多いため、あらかじめ保険や会員制度を利用できるようにしておくと安心できます。
さらに、状況によってはジャンピングやバッテリー交換など、別の方法で対応できることもあり、複数の選択肢を持っておくことが重要です。
レッカー搬送に関する知識は、突然のトラブルに直面した際に大きな助けとなります。
本記事を参考に、いざというときに落ち着いて行動できるよう、日頃から備えておくことをおすすめします。